当方、気持ちを文章化してスッキリするタイプの人間です。
徒然なるままに書いた個人の感想文なので、まとまりないです。
興味ある方のみご覧ください。
これは去年1万円で買ったライムストリークの子株。
今年は4000円近い価格で、↓のライムストリークを購入することができた。アガベブームが終わりを迎えようとしている。いや、もう終わったのか?
ヤフオク・メルカリ等を見るとまだ業者さんがたくさんいるけど、在庫過多で値下げ合戦の様相。僕もブームで価格が高騰していることを承知の上で、アガベ沼に浸かっていた。が、ここまで早くブームが過ぎ去るとは思っていなかった。
そもそもアガベは個人でも比較的簡単に増やせる植物だから、いつかは供給が需要に追いついて収束する。今は個人が簡単に商売できる時代なわけだし。でもまさか1,2年で価格がガタ落ちするとはね。輸入業者さんが持ち込む株の量が相当多かったのかな。
中には品種を偽って売り付ける悪質な業者さんもいるが、業者さんそのものは悪だとは思わない。ブーム→高騰→下落の流れはアガベに限った話ではないし、消費されるのが遅いか早いか。(2017年仮想通貨ブームの時は悪意が満ちていたけど)
高級アガベの一角「氷山」。
一株3000円でまとめ売り。去年は一株10000円だった。
コロナ禍になり、お家時間が増えたおかげもあってか植物ブームが到来した。不謹慎だとお叱りを受けそうだが、コロナ禍と言う非日常に少なからずワクワクしている自分がいた。元々、大人数の飲み会や人口密度が高い場所は得意ではなかった。コロナ禍は窮屈だと嘆く人が多数いる一方で、他人との距離感が適度に開いた世の中は、僕にとっては快適だった。
コロナ禍を経て世の中は色々と変わった。テレワークという新しい働き方の導入、余計な飲み会や会議の見直し、飲食店のテイクアウトメニューの充実、株価の大幅下落など大きな変動があった。株を仕込めた人おめでとうございます。ピンチはチャンスだ。インドア型の人間としては、インドア趣味のブームがもっと爆発的に伸びてほしかった。
アガベ界隈(いや、もっと広義に植物界隈か)には、まだ成長の余地がたくさん残っているように感じる。精度の高い情報があまりネットに流れておらず、インフルエンサーの数も少ない。まだ時代に最適化されきっていない。ネットの情報が薄いのは、詐欺サイトや情報薄いサイトを上位表示してしまう、Googleの検索アルゴリズムも一因の気もするが。
俳優の滝藤賢一さん、芸人のバッドボーイズ佐田さん、最近だと有吉弘行さんといった有名人が植物好きを公言して発信したりしてくれているけど、元々植物に興味ある人までしか届いていない気がする。若い世代や男性がもっと参入してほしい。
BS番組「有吉園芸」にて。
その気持ち分かります。
「斑入りはジジイのアイドル」なんて言われているのを聞き、悲しくなった覚えが…。斑入りは僕のアイドルでもある。植物は年配の方だけの趣味じゃない。若者ウケするインフルエンサーに熱狂的な植物マニアがいたりすれば、大きなムーブメントが起きそうだけどなあ。火付け役がもっと出てきてほしい。おしゃれな店には当たり前に観葉植物やエアプランツが飾られていたり、植物自体の需要は増えているように感じるけど。
「園芸は女性の趣味」という先入観も手強そうだ。一歩踏み込んでみれば、男受けする要素が満載なのに勿体ない。ゴツい植物、真っ黒な植物、中二心くすぐる和名、コレクション要素もある。増やして売って、商売ごっこができる。こういうのが好きな男性は多いはず。それなのに園芸店のターゲットは女性の方向しか向いていないと感じることが多い。男そっちのけ、女性そっちのけのコンテンツは植物に限らずたくさんある。女性の趣味だから…年寄りの趣味だから…そういった固定観念の壁は分厚い。でも、男女平等やLGBTが叫ばれる世の中、その壁は昔より崩れやすいはずなんだ。
(かくいう僕も、男ならこうあるべき!という前時代の考え方にずっと息苦しさを感じていたので、今の時代のほうが生きやすく感じます)
700万本を売り上げた「あつまれ!どうぶつの森」。このゲームで植物を使った庭造りの楽しさを知った。ドライガーデンをやり始めたときも、現実世界でどうぶつの森をやっているような気分だった。このゲームが700万本売れたということは、つまり庭造りや園芸にはまれる素養がある人が700万人いるといっても過言じゃない。
庭造りDIYの楽しさを教えてくれたあつ森
服や食べ物にはブームの仕掛け人がいて、毎年何かしらのトレンドを生み出しているが、植物も真似できないのかな。今年はアガベ!今年はディッキア!今年はポトス!みたいな流れを生み出せないんだろうか。植物の市場規模では無理なのかな。
タピオカが一世を風靡したとき、台湾発祥のお店「ゴンチャ」が看板メニューのタピオカミルクティーを武器に猛威を振るっていた。嫌嫌ながらも並んだ記憶があるのは僕だけではないはず。ブームが去った後は一気に売り上げが落ち、そのまま撤退かと思いきや、タピオカに頼らないスタイルを打ち出し、見事に息を吹き返した。今ではスタバのストレートティー版のような立ち位置になっている。ドキュメンタリーでもゴンチャの復活劇が紹介され、実際僕の周りにもゴンチャのお店が前より増えた。一過性のブームで終わらせなかったゴンチャの経営戦略に感服。タピオカはあまり好きじゃないけど。
また何十年後かにタピオカブーム来るのかな?
ゴンチャの例はほぼ余談だけど、そこに対してアガベを長期で流行らせるのは難しそう。スペースがいるから都会在住だと厳しいし、滅多なことでは枯れず、何年も生き続けて大きくなっていくから、スペースが圧迫されていく。最近の言い方をするなら、持続可能しづらい趣味だ。とはいえ、ドライガーデンをはじめ、エクステリアとしてもアガベは使われたりしているので全くブームが去るわけではないんだろう。新築で家を建てる人は今後も減り続けるだろうが。需要が先細りする要素が多いな。この先は楽しめる人だけが楽しめるオタク的な趣味として、極稀に日の目を浴びつつ、細々と生き残っていくのかな。ちょっと寂しいね。
(アガベはまだしも、植物という広い括りで見たら、もう少し世間に浸透させられると思うんだよな…。男性やZ世代にもっと伝われ…。)
まあ、ブームは流転するもの。一時期あれだけ流行ったスキニーパンツが時代遅れになってしまい、逆にダボッとしたオーバーサイズの服を着るのが当たり前になっている(余談:ファッション系Youtuberが「トレンドは価値観のバグ」と表現していてとても腑に落ちた)。
約10年前の京都旅行。
肩掛けカーディガン、ピチピチスキニー、スキニーのロールアップ
そして今は空前のレトロ・リバイバルブーム。Z世代の間でtiktokで昭和歌謡、平成JPOPが聞かれていたりする。もう平成がレトロ扱いだってよ。笑えないよ。
植物で言っても、少し前はハオルチアやメセン類が高額になっていたらしい。アガベも愛情込めて育て続ければ、そのうちきっとブームが再来する。成長しきった大人サイズのアガベなら特に、破格の市場価格になるかもしれない。次のブームが1年後か10年後か30年後か分からないけど、アガベ好き、植物好き、もっと増えろ。社会現象巻きおこれ。その時は歴戦の愛好家ヅラして、ドヤることにしますかね。